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「プロセス主義」
しわす!
ドリスカ4年目、スネアドラムを担当してます、やんまあです!
今回は読者の皆さんと一緒に"考える"ブログにしたいと思い、筆を取っています。
考えるテーマは「良いシーズンの定義」です。
最後までお付き合いいただけると幸いです。

皆さんにとって「良いシーズン」とは何でしょうか。
結果を残せたシーズン、友達が増えたシーズン、自分のスキルが伸びたシーズン、Showそのものが好きだったシーズン…。
きっと人の数だけ答えがあると思います。
ただ私は、様々なシーズンを経験してきた中で、良いシーズンには「結果だけでは語れない何か」があると感じています。
私が思う良いシーズンの定義をひと言で表すとすれば、それは
「本気のrepを積めたシーズン」
です。(rep…1回の通し練習や部分練習の単位)
これは、過去の2つのシーズンを振り返るたびに、必ず辿り着く答えでした。
2015年冬のCHAKRA。

当時私は高校2年生で、このShowは全国大会で金賞を受賞しました。
とても熱く、人間味あふれるShowで、私はバッテリーリーダーを務めていたこともあり、強い思い入れがありました。
ただ、パーカッションの成績は思うように伸びず、九州大会で勝てていた相手に全国大会で負けてしまったことが悔しくてたまりませんでした。
大会後、部員を乗せたバスが夕食会場に着き、みんなが浮足立って降りていく中、私は足取りが少し重かったのを覚えています。
そのとき、後ろから肩を抱いて「ごめん」とつぶやいたのは私が尊敬するOBの先輩でした。
無意識に溜めていたものが一気にあふれ出し、気づけば何度も「すみません」と泣きながら謝っていました。
それから5年後。2020年の冬。
私はMusic City Mystiqueに入団し、 SOLというShowに関わっていました。

ルーキーとして入団し、毎週キャッチアップに必死で、演奏がひどすぎてテックに素手でスティックを止められたことさえありました。
それでも、Showもメンバーもスタッフも、心の底から好きで、とにかく一生懸命に練習していました。
最後の大会(ファイナル)を1か月前に控えた3月の大会では“優勝候補”とまで噂されるほど、メンバーの実力は高まっていました。
しかし、その大会の数日後、
"Hey Yuta… The Finals has been canceled…"
-ユウタ…大会、中止になったって…-
友人からそう伝えられました。
新型コロナウイルスの影響で大会が中止となってしまったのです。



皆さんはこの二つのシーズンをどう見ますか?
結果を残せなかったシーズンに、結果を残すことすら許されなかったシーズン。
第三者から見れば“良いシーズン”とは言い難いかもしれません。
でも、私の記憶の中ではどちらも清々しい悔し涙を流せた、美しいシーズンです。
2015年、ひとしきり先輩と泣いた後、私の気持ちは澄んでいて、
2020年、大会のキャンセルを知って最初に湧いた感情は“悲しさ”ではなく、解放感でした。
「ようやく終わった」と。
解放感という言葉はちょっと意外に思われたかもしれません。
でも、もういつ終わってもいい、と思えるくらい全力でShowを楽しみ、同時に苦しみ続けたからこそ得られた感情でした。
どちらのシーズンも後悔は残っていません。


これらの経験から気づいたことがあります。
結果は思い出の質に影響しないということです。
成績が残っても残らなくても、本気で向き合った時間は心に残ります。
やり切った人は、結果がどうであっても後悔しません。
さらに5年経った今、私は練習中、メンバーにいつもこう問いかけています。
「練習会場であっても、本番会場に自分の身を置けているか」
「尊敬する先輩や、気の置けない友人が自分にカメラを向けた時の高揚感を、どれだけリアルに再現できているか」

毎回のrepに"本番の自分", "本気の自分"を呼び出すこと。
それは、練習通りのクオリティを本番でも発揮するためだけでなく、
後から振り返った時に納得できる「今」の過ごし方をして欲しいという願いも込められています。
私自身、曲がりなりにもこのことを実践してきたからこそ、スキルや結果以上に大切な“納得できる記憶”を残せました。
スタッフではなくプレイヤーとして現場にいるのも、言葉だけでなく、自分のパフォーマンスを通してその大切さを伝えたいからです。

マーチングはいつまでも続けられるスポーツではないです。
さらに、一個人が結果に与えられる影響範囲はかなり限定的です。
ですが、その有限性こそが、この活動の美しさでもあります。
自分が今できる最高のパフォーマンスは何か、限りあるrepの中で問い続けること。これがマーチングの醍醐味だと思います。
あなたのシーズンはどうでしょうか。
本気のrepを積めていますか。
それがいつか「あの年は良いシーズンだった」と胸を張って言える、ひとつの条件になると、私は信じています。
長くなりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます。
皆さんに考えるきっかけを与えることが出来たのであれば嬉しいです。
それではまたどこかで。
した!

FUKUOKA DreamScouts performance corps